【CCUS】作業員名簿登録の立場とレベル判定

ご訪問ありがとうございます
石川県七尾市の行政書士多賀と申します
以前、建設キャリアアップシステム(CCUS)にて作業員名簿登録を行った際に
作業員情報を確認しましょうと記載させていただきました
今回はもう少し踏み込んで、
建設キャリアアップシステム(CCUS)に登録された作業員情報と
レベル判定システムの関係性について考察しました
作業員情報の立場とは
作業員情報の立場とは建設キャリアアップシステムにて作業員名簿登録を行った際に
登録された技能者の配置された現場での地位を表すようなものです
※実際の事業所での職位とは別であり、建設キャリアアップシステムで便宜上設定されたものです
建設キャリアアップシステムの「立場」には以下のようなものがあります
・職長 ・班長 ・安全衛生責任者 ・監理技術者 ・主任技術者など
たくさんの立場がある中、今回は「職長」と「班長」についてフォーカスしてみます
建設キャリアアップシステムの立場「職長と班長」
建設キャリアアップシステムの職長や班長とは「システムに登録する技能者の立場」の1種です
国土交通省のガイドラインによると、職長と班長は以下のように定義されています
職長とは・・・職長または職長の直近下位に配属され複数の班を束ねる者
(大・中規模現場の場合:職長の下には班長がおり、班長の下には技能者がいる)
(小規模現場の場合 :職長の下に技能者がいる
班長とは・・・職長以外の者であって、複数の班や技能労働者を束ねる者
(班長の上には職長がおり、班長の下には技能者がいる)

立場設定の重要性
なぜ、建設キャリアアップシステムに登録された技能者の「立場」の設定が
重要なのでしょうか
それは、レベル判定システムの能力評価基準で使用されるデータだからです
下のレベル判定システムの能力評価基準を確認しましょう
就業日数 | 保有資格 | 職長・班長としての就業日数 | |
レベル4 | 就業日数が2,150日(10年)以上であること | 登録○○基幹技能者 優秀施工者国土交通大臣顕彰 その他指定の資格 レベル2、3の基準に示す保有資格 | 職長としての就業日数が645日(3年)以上であること |
レベル3 | 就業日数が1,505日(7年)以上であること | 1級○○技能士 ○○技能講習 その他指定の資格 レベル2の基準に示す保有資格 | 職長又は班長としての就業日数と班長としての就業日数との合計が215日(1年)以上であること |
レベル2 | 就業日数が645日(3年)以上であること | ○○技能講習 その他指定の資格 | ー |
レベル1 | 建設キャリアアップシステムに技能者登録され、かつレベル2~4までの判定を受けていない技能者 |
上記表内の黒字のようにレベル判定システムのレベル3とレベル4では
班長又は職長としての就業日数も能力評価の判断材料となります
レベル3では、いかに就業日数が7年以上でかつ、保有資格を満たしていても
職長又は班長としての就業日数が足りていない場合は、レベル3にはなれません
レベル4では、いかに就業日数が10年以上でかつ、保有資格条件を満たしていても
職長としての就業日数が足りていない場合は、レベル4にはなれません
令和2年現在、レベル判定を行う際は経過措置が採られているので、
システム利用開始前の経験は所属事業者等による経歴証明で評価されます
(なお、経歴証明の提出は令和6年3月まで)
レベル判定システムの経歴証明についてはこちらをご参照ください
例:就業日数がシステム利用開始前に10年(2,150日)は経歴証明が可能
保有資格条件をクリアーしている
職長としての経験が640日しか経歴証明できない
レベル判定の申請日が令和2年12月1日である
※就業月数と就業日数の細かい設定はスルーしてください
上記の状態で建設キャリアアップシステムを利用開始した場合で、
レベル4のレベル判定の申請を行う場合は、
建設キャリアアップシステムに登録されたデータ(職長としての経験が5日分)
必要になります
(こんなケース滅多に無いと思いますが)
立場とレベル判定の関連性のまとめ
建設キャリアアップシステムで登録された「立場」とレベル判定システムは
上記の通り密接に関わりあっております
確かに、毎現場ごとに「立場」の設定は面倒な点もございますが、
建設キャリアアップカードの色により保有資格が視覚的にわかりやすくなるという
「自己のスキルの見える化」も建設キャリアアップシステムの目的の1つであると
思いますので、ぜひ今後のご参考にしていただければと思います
当行政書士事務所では建設キャリアアップシステム登録の無料相談や
登録のご依頼など承っております!
また、登録済みのお客様も運用/操作のご質問を承っております。
お問い合わせはこちらから↓
