【CCUS】施工体制パターンの組み方と基礎知識

ご訪問ありがとうございます

石川県の行政書士多賀と申します

 

今回は建設キャリアアップシステム(CCUS)での機能の一つ「施工体制パターン」の基礎知識と

実際の組み方について解説します

建設キャリアアップシステム(CCUS)にて施工体制パターンとは

いったいどんな機能なのか理解し、活用していただけると幸いです

 

施工体制登録(個別登録)と施工体制パターン

施工体制登録(個別登録)では建設キャリアアップシステムに登録された1現場ごと

上位事業者が下位事業者に対して

「今回の工事はぜひ共に完成させましょう!」と依頼をし

それに対して下位事業者が

「了解しました。お願いします!」

という、建設キャリアアップシステム上の要請と承認作業が必要になります

これが、施工体制登録(個別登録)です

 

 

施工体制登録(個別登録)の詳細は下記ページを参照してください

【CCUS】施工体制登録の方法(個別登録編)

 

この作業を行うには毎現場ごとに、下位事業者を建設キャリアアップシステム上で検索して

登録しなければなりません

上記の図のように元請事業者と下請事業者の2社間でしたら、さほど苦でもないのですが

(主に登録するリストへの登録をしておけばいいため。事業者間合意を済ませておくとなお良)

1次下請事業者の下にさらに2次下請事業者を登録する場合、

今度は2次下請事業者が施工体制登録(個別登録)作業を行わなければなりません

2次以下に3次を置く場合も同様です

 

 

これを毎現場登録ごとに行います

この手間を軽減するには「施工体制パターン登録」という機能を活用するのが有用です

 

施工体制パターン登録とは

施工体制パターン登録とは、上位事業者さんが施工体制を組む事業者さん

(1次下請事業者さん、2次下請事業者さん・・・)をまとめて一括りにパターン登録しておき

現場が発生すると一そのパターンを貼り付けると上位から下位までの施工体制登録が

完了する作業を指します

施工体制パターン登録により組み込まれた下位事業者は元請事業者からの各合意要請に対して

承認作業だけは行わなくてはいけません

(事業者間合意を行っている場合は不要)

 

 

施工体制パターン登録を行うことにより、1次下請事業者さんや2次下請事業者さんが

自社より下位事業者を施工体制登録に組み込む手間を軽減することができます 

下位事業者が承認を行うことで施工体制パターンが完成します

 

 

施工体制パターンを登録後は現場発生時に該当するパターンを貼り付けることで

その現場では施工体制登録(個別登録)を行わずに済みます

承認作業のみ発生するということです

現実には下位事業者さんも、さらに協力していただける下位事業者さんや1人親方さんを

施工体制に追加で組み込む必要性も出てきますので、実際には施工体制登録(個別登録)や

下位施工体制パターン登録は行うことはあるかと思います

この施工体制パターンは1000パターンまで登録できます

 

施工体制パターンの応用

では、以下のケースで施工体制パターン登録は行えるのでしょうか(2次下請が2社いる場合)

例:ある建設工事で元請事業者から1次下請A、2次下請Bと2次下請Z、3次下請Cといる場合

 

 

この場合は、残念ながら施工体制パターン登録だけでは、

元請事業者、1次下請A、2時下請B、2次下請Z、3次下請Cとを繋げることはできません

上記の場合、元請事業者が施工体制パターン登録で施工体制として組み込めるのは

元請事業者と1次下請Aと2次下請B、3次下請Cとなります

理由としては施工体制パターン登録ではパターンに登録できる事業者は

1次数につき1社であるためです

つまり、2次下請事業者を2次下請業者Bと設定したら、

もう2次下請事業者を設定することはできません

次に設定できるのは3次下請となります

 

上記の場合、2次下請Zを施工体制に組み込むには直近上位(この場合、1次下請A)が

施工体制パターンが貼り付けられた現場登録後、

2次下請Zを施工体制登録(個別登録)で登録する必要があります

2次下請として登録された2次下請Zは別の施工体制パターンを用い、

さらに、2次下請Zから下位をパターン登録することもできます

 

施工体制パターンの登録方法

①管理者IDで建設キャリアアップシステムにログインします

②左メニューの「620_施工体制登録」から「11_施工体制パターン登録」をクリック

③施工パターンを新規登録のラジオボタンにチェックをいれ(既にチェックは入っています)

 施工体制パターン名を入力し「追加」ボタンをクリックします

 施工体制パターン名はわかりやすいほうがいいでしょう

 

④表示された画面にて対象事業者を検索します

 事業者検索より選択は全ての事業者から選択します

 代理手続き合意済み事業者リストより選択は事業者間合意が済んでいる事業者から選択します

 主に登録する事業者リストより選択は主に登録する事業者の中から選択します

⑤検索した事業者左側のラジオボタンにチェックを入れ「設定」ボタンをクリックします

 

⑥2次下請事業者以下を設定するので追加ボタンをクリックします

 

⑦2次下請以降も設定する場合は⑥を複数回行います

⑧最後に左下の「確定」ボタンをクリックします

※保存ボタンは保存するだけです

 

令和3年4月よりCCUS未登録事業者も施工体制パターンに登録することが可能になりました

もし1次下請事業者がCCUSに未登録の場合は、CCUS未登録として登録し、

それに続く下位の下請事業者を登録することが可能です

 

施工体制パターンの承認方法

上位事業者が施工体制登録を行った場合、

下位事業者には上位事業者からの承認要請に対して「承認」もしくは「否認」を行う必要があります

※否認を選択した場合は施工体制パターン登録が否認されます

承認される方はその承認依頼が事業者間合意なのか施工体制(個別登録)なのか

施工体制パターンなのかきちんと確認するようにしてください

 

承認方法については建設キャリアアップシステム(ポイント抜粋版)をご参照ください

施工体制登録のつくり方(承認編)

 

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