将来は義務化?建設キャリアップシステム
2019年4月に建設キャリアアップシステムが稼働して今年で約2年が経過しました
少しずつではありますが建設キャリアアップシステムに登録している事業者や
技能者が増加してきています
増加してきていると言っても、稼働2年で建設業者全体の13%くらいの登録率だと言われています
とても高い登録率だとは言えませんが、現時点で建設キャリアアップシステムの登録は
任意ですので、まぁまぁ妥当な数字なのではないでしょうか
今回はそんな建設キャリアアップシステムの登録率に関わりがあるテーマ
「将来は義務化?建設キャリアアップシステム」についてお話します
今後、建設キャリアアップシステムは義務化される?
建設キャリアアップシステムへの登録は義務化される?
結論から言いますと建設キャリアアップシステムの登録が将来的に
義務化される情報は今のところありません
将来は義務化される/されない議論も意見が分かれています
義務化されるだろうと考える方もおりますし、義務化されないのではと考える方もおります
今のところ義務化されるされないの情報は出てきていないので、誰にもわかりません
※外国の方を雇うのであれば登録は義務化です
ただ、大手ゼネコン、サブコンさんが建設キャリアアップシステムを活用している場合、
その下請事業者が登録する必要が出てきます
元請事業者から下請事業者までがっつり登録し、システムに正確に反映させたいがためです
下請事業者やそこで働く技能者までがきちんと登録されていないと
元請事業者であるゼネコンやサブコンの、施工体制台帳や作業員名簿が正しく表示されません
正しく施工体制台帳や作業員名簿に情報を反映させるのであれば
下請事業者がきちんと事業者登録や技能者登録を完了しなければなりません
元請事業者としては正確ではない情報を登録する意味は無いので
正確な情報をシステムに反映させるがため、『下請事業者の登録を促す』判断を下します
それはある意味義務化ではないですが、義務化と同意語ではないでしょうか
最悪、現場に入れなくなるかもしれないので・・・
「でもうちは田舎だから建設キャリアアップシステムはまだ先でしょ?」
「でもうちは小規模だから、建設キャリアアップシステムはまだ先でしょ?」
なんて思っているアナタ!
そんな認識は甘いです!!!
建設キャリアアップシステムの登録の流れは確実に確実に近づいてきています!
建設キャリアアップシステムの登録は思い立って「すぐに登録」というわけにはいきません
登録には運営側の登録作業があるので早くて2カ月程度を要します
なので、登録しなければいけなくなる必要性が生じる前に
前もって登録することをお勧めします!
登録方法がわからない方は⇩をクリック!
登録が義務化になると困る理由
建設キャリアアップシステムが義務化になると困るのが
登録作業をされている運営側の方やサポートセンターの方ではないでしょうか
ただでさえ、建設キャリアアップシステムの登録作業に時間を要しているのに
全国から登録依頼が殺到するととても回せないのは目に見えています
登録事業者は毎月約5000社、登録技能者は毎月約2~3万人増加しています
現時点で事業者登録申請から技能者登録申請の完了(所属技能者関連付け完了)まで
早くて2ヶ月程度かかっています
ほんの半年くらい前は3週間程度だったのですが、今は約2倍です
メールサポートも登録者が増加するにつれて対応が追い付いておりません
メールサポートも1週間程度、回答待ち状態がずっと続いています
逆に現在の運営人員だとこれくらいが現実的な数字なように思えます
そのため、今は義務化になるとは考えにくいのですが
将来的に義務化になる可能性はまだまだ秘めていることでしょう
今後の建設キャリアアップシステム登録促進
今後の建設キャリアアップシステムの登録については、義務化ではないにしろ、
いろいろな登録促進を行い、建設キャリアアップシステム登録率向上を図られています
なぜなら建設キャリアアップシステムの目的が
建設業への若年層の受け入れやスキルアップによる処遇の改善など
将来の建設業を担うシステムとして期待されているからです
ここで登録促進の手を緩めるわけにはいきません
では具体的にどのような登録促進が予定されているのでしょうか
ここでは各団体の取組や取組目標について一部ご紹介します
団体名 | 取組目標 |
全国建設業協会 | 全建の2021年度の取組みを通じて、会員企業に対し、制度の普及を図るとともに、事業者・技能者の登録を促進する |
全国中小建設業協会 | 会員企業に対し、制度のメリットを明確にして周知・普及を図るとともに、事業者・技能者の登録を促進する |
建設産業専門団体連合会 | 下請としての目標設定は、会員団体に対して取得100%を目標に掲げている カード取得者は、現場にカードを携行し、現場入場記録のCCUS管理を要望する |
日本建設躯体工事業団体連合会 | 制度の周知・普及を図るとともに、協力会社の事業者登録を促進 |
その他各団体 | 制度の普及・促進を図るなど、その他多数の目標を掲げている |
このように各団体は建設キャリアアップシステムの周知普及に向けた取り組みを行い
義務化ではないにしろ、CCUSの普及に力を注いでおられます
今後の建設キャリアアップシステム利用促進
ご存じ通り、建設キャリアアップシステムは登録しただけでは意味はありません
利用してこそデータが蓄積され、CCUS本来の目的が果たせます
そこで各団体は利用促進に向けた活動を活発化させています
昨年度の利用促進活動と今年度の利用促進活動を比べると、
今年度の利用促進活動はかなり活発化してます
各団体とも建設キャリアアップシステムの登録と利用促進に
かなり力を注いでいるとみて良いでしょう
それでは、各団体の今年度の利用促進のための取組みを一部紹介します
団体名 | 利用促進のための取組み |
全国建設業協会 | 建設キャリアアップシステム普及・活用に向けた官民施策パッケージの取組みを進める |
全国中小建設業協会 | 公共工事発注者に対して、CCUSの義務化工事をお願いしていく |
建設産業専門団体連合会 | カードリーダの設置された現場を増やすことへの要望活動を検討 |
日本建設躯体工事業団体連合会 | 会員企業に対し、制度の周知・普及を図る |
その他各団体 | 制度の普及・促進を図るなど、その他多数の目標を掲げている |
このように建設キャリアアップシステムは各団体の取組みや各企業の協力があって
少しづつではありますが、登録・利用が盛んになってきております
しかもその流れは大都市圏だけではなく、小規模都市圏にも広がりを見せつつあります
「まだ周りの企業が登録していないだろう」と思っていた企業でも
”実は建設キャリアアップシステムに登録済み”なんてこともあります
建設キャリアアップシステムへの登録が盛んになると
運営による登録作業が2ヶ月、3か月待ちになりかねません
そうなる前にあらかじめ登録作業を済ませておいてはいかがでしょうか
建設キャリアアップシステムで “苦手意識をお持ちの方”
建設キャリアアップシステムの “登録後の操作に迷いたくない方”必見!